オバカ

娘の宿題のプリントの余白に、
先生の赤字で→が書いてあり、
そのそばに「消す」と書いてありました。
斜めにすかして見ると、→の先に
何やらラクガキを書き、
そして消した跡が・・・。
これは気になる。

よくよく見ると、薄く跡が残っており、
「オバカ、ババア、ジジイ」と書いた様子。
???
何か母に言いたかったのか。
何か先生に悪態をつきたかったのか。
それとも、隣の男子に見せつけたのか。
悪魔が降臨したのか。
母の推測は広がります。

帰ってきた娘に
「これは何を書いたのかな?」と聞くと
娘、ばつが悪そうに笑って
「え、バカとか、ババァとかジジィとか。」
やはり、ねずみ探偵の読みはあたった。
「どうして、そんな言葉を書いたのかな。」
「言っちゃいけない言葉って何かな、と思って
思いついた言葉を書いたけど・・
消すのを忘れちゃったんだ。」
・・・何だかよくわからない理屈ですが、
嘘ではない様子。
それにしても、いきなり、
悪態をついたプリントを見せられた先生、
さぞかし驚かれたことでしょう。

翌日、先生に聞いてみると
「そんなこと、ありましたかねぇ、
よく、あることなんですよー。はっはっは」
と豪快に笑って去って行かれました。

・・・先生ってたくましい。
つくづく感心したねずみでした。