認知症

定時薬がなくなったので、
今日は父を病院に連れて行きました。
いつもは寝ていたいとぐずるのですが、
今朝は割とすんなりと出かけられました。

問診。
先生「どうですか?寝られますか?」
父「はい、良く寝れます。」
・・・夜中の深夜2時までの徘徊、眠剤の追加、
あの毎晩の出来事は、なんじゃいな。

先生「食欲はありますか?」
父「はい、ありますあります。」
御丁寧に二回繰り返して断言。
・・・毎食の「どうしてか、お腹がすいてない」発言。
あの毎食の出来事は、なんじゃいな。

父が採血のために退室してから、
先生がおっしゃいました。
「認知症ってね。
物を忘れるってだけではなくて、
10才くらいから今まで培った「自分」を
必死で守ろうとするって病気なんだよね。
だから
『自分が寝てばっかりの筈がない』
『自分が物を忘れる筈がない』
『自分が食欲がないなんて筈がない』
『自分が尿を漏らす筈がない』
って感じで、必死で自分を繕うっていう
特徴があるんだよ。
だから、物を失くしたというときとかね、
『自分が失くした筈がない』から『他人が盗った』
になっちゃうんだよね。
不思議だよね。」と
おっしゃって穏やかに微笑まれました。

うんうん。
凄く良く解りました。
きっと、穏やかに生きて来て、
自分も間違うし、人も間違うよね~って感じで生きて来た人は
「物盗られ妄想」にはならないのだし
案外若い時から、お漏らしとかしちゃってて
もう、仕方ないよな~って感じで生きて来た人は
「自分のパンツを隠す」ことにはならないのかも。

今、自分が守ろうとしているのは何か?
自分がどんな人であるのか?
これが認知症になってから、
大きく影響するんだな、と思いました。