いつもの朝

いつも通りの朝が始まりました。
珍しく何もない息子はゆっくり寝。
大学見学日の娘は、
元気な笑顔でいってきますと手を振り。
仕事が休みの夫は、散歩。
洗濯機の回る音。
穏やかな日差し。

そう、きっと六年前の朝、
東北でもそうだった。

今日、この日。
いつもの朝に感謝をしよう。
いつもの朝がどれだけ有り難くて、
貴重な時間なのか、
忘れないでいたい。

人の命は、自然の中では、
刹那的で平等で、そして本当に儚い。
80歳のおばあちゃんも、
生後6か月の赤ちゃんも、
みんな一緒に海に連れていかれてしまった。

そして、そんな刹那的で、
平等で、儚い、自然の連鎖の中に
私の命も、大切な私の家族の命も含まれています。

だからこそ、
今、この瞬間を大切にしたい。

東北大震災。
時間だけは経ったけれど、
きっと何も変わらない気持ちも、場所もあると思います。
まだ悲しみの中にある方々が、
どうぞ少しでも穏やかな時間を持つことが出来ますように。
故郷に帰れない人々が、
いつか故郷に代わるものを持つことが出来ますように。