文鳥

先日、大型スーパーのペットコーナーに
連れねずみと立ち寄りました。
ねずみも連れねずみも、動物は好きなので、
時々立ち寄ります。
いつもはイッヌやニャンニャンを見るのですが、
先日は、ハムスターや、ウサギのコーナーに寄ってみました。

と、そこに文鳥さんがいて、
もう、それはそれは可愛いったら!!
野生の鳥さんとは明らかに違って、
そこの文鳥さんは、こちらをじーっと見て、
ちょっと首をかしげて、またじーっと見てくれるんです。
何かいいたげなお顔が、たまりませんでした。
後ろ髪引かれまくりで、お店を後にしました。

文鳥の思い出。
京都の母の実家には、
文鳥が何匹もいて、夕方早くに祖母が
鳥かごに布をかけていたことを思い出します。
母の実家に連れられていくと、
その文鳥さんを見るのが楽しみでした。
カナリアもいたように記憶しています。
京都の母の実家は小さな火鉢と炬燵しかなく、
とにかく寒くて、火鉢で沸かしたお茶がとっても美味しかったっけ。
夏は、祖母が小さな丸いフォルムの冷蔵庫から、
コカ・コーラの瓶を出して栓を抜いてくれました。
そのころ、まだ缶コーラはなかったように記憶しています。

今はもう、長屋の京都の家は誰も住まないまま、
相続で兄の物になり、放置されています。
3年前に兄に入れて貰いましたが、
隣との壁も崩れ、お隣が見える状態でした。
冷え切ったおうちには、誰もいなくて、
そのくせ、祖母が住んでいたままに残されていて、
せつなく、胸が痛くなりました。

あの祖母の家にいた文鳥さんは、どうなったのかな。
生きとし生けるもの、
みな順番に空に還っていくことを知らなかった頃。

ペットショップの文鳥さんの
可愛い小さな真ん丸なお目目に、
いろんなことを思い出したねずみでした。