子ねずみ兄

子ねずみ兄。
しばらく前から、落ち込んでいて、
感情も落ち着かずイライラしている様子。

どうしたの?と聞いてみても
「なにもない。大丈夫」とうるさそう。
変に急に反抗期がきたなぁ、と思っていたら、
先週、その訳が分かりました。

成績が悪かったのです。
アハハハ。
大の苦手の英語表現が最低評価でした。
他の教科は頑張っていたのですが、
苦手科目は取り組めず、提出物も出さなかったんだそう。
担任からも呼び出され、
「頑張らなくてはいけない」と言われたんだそうで。

落ち込んで、さらに、ちょっと斜めに構える子ねずみ兄。
そうか。
彼自身では、どうしようもない閉塞感や、
親が怒るだろうか、悲しむだろうか、という気持ちが
キミをこんなに、頑なにさせていたんだな。

で、子ねずみ兄に言いました。

「提出物を出さなかったのはキミが悪い。
それに、それを親に隠していたキミは、もっと悪い。
でも、通知表の評価が悪いからって
キミの価値が下がるわけでも、
キミが大好きな気持ちが減るわけでもない。
お腹いっぱい食べて
今日から頑張ればいいじゃん。」

それを聞いた子ねずみ兄、
カレーライスをたくさん食べて、
また、穏やかで元気な息子に戻りました。
クリスマスのお菓子もバリバリ食べて、
こんな明るい息子も久しぶりです。

案外、子どもって、親の気持ちを
解っていないのかもしれません。
親は子どもが元気で、
前を向いていてくれれば、
それで十分なのにな。

大きくなって手は離れても、
まだまだ今から
たくさんの難しいことが待っているのかも、
と思ったねずみなのでした。