追い打ちをかけるように

栗虫事件で参っていたところに、
父のいる施設から電話がありました。

飴の数がまた増えていて、
数えたら一日50個以上食べているとのこと。
朝食と夕食は全量、昼食半分、ゼリーを一個、
エンシュアリキッドという栄養剤も一本飲んでいるので、
さすがにカロリーオーバーになるので、
飴を制限していいでしょうか、というお話でした。

もちろん、制限は大歓迎です。
こちらも、毎回三キロくらいの飴を持って行くのに、
疲弊しておりました。

その旨を兄に伝えたところ
「ノンカロリーの飴も考えてもいいかも知れません。」
との返事が・・・。

もう、とっくに考えたんです。
でも、ラカントの飴は高すぎて、
ノンカロリーの飴はのど飴しかなく、
それはツルツルで危ない(寝ながら食べているので)
丸い飴もなるべく避けるようにしているのです。
そうなると買う飴はなくなってきて、
飴行脚のようにいろんな店に行き、
いろんな飴を探し、毎回大量の飴を用意しているのです。

そういうことは兄には伝えていないので、
わからないのも仕方がありません。
でも、小さなため息が出ました。

さらに兄と電話で話している時に知ったことには、
父が、兄に夜遅く電話しては
「ここにいたくない」「ここで死にたくない」
「君のところには行けないのか」などと言うらしいのです。
「僕も結構きつくて。」と兄。
「コロナが落ち着いたら、東京に週3日ほど出て、
お父さんに会いにいくしかないかなって、
コロナが落ち着くまで我慢してって言ってるんだけど」との弁。

・・・・・。
宮城から、毎週ですか?
だったら宮城に連れていってもいいのでは?
お父さんがそれがいいなら、そうしたらいいです。
なんだか、がっくり疲れてしまいました。
でも、兄は「もう、動かせないから。」と
宮城に連れて行く気はなさそうです。

父は私には全くそんなことは言いません。
それどころか
「ここで満足している」「ここでいい」
「ここが終のすみかだ」と言うのです。
兄は「認知症だから、どっちの気持ちも本当だと思う」
というのですが。

なんだか深い疲弊感に包まれました。
「あー、なんか、ダメだ。
ダメになりそうだ。」と瞬間的に思いました。
そして、少しいろんなことに時間を置こうと思ったのでした。