続けるということ

前回の日記で「続けることが大事。」と言いました。
それは、ドール服についても思う事です。

作り始めた頃。
どなたかに喜んで欲しくて、そして、作ることが楽しくて、
安価で販売してみよう、と思いました。
そのころはミンネもクリーマも、もちろんメルカリもなく、
販売手段はヤフーオークションだけでした。

ヤフーオークション。
始めて入札が入り(もちろん1のまま終了)お求めいただけた時の喜び。
それは今でも忘れません。
ずっと入札1でお求めいただいていたものが、2になり、3になり。
そのうち、かなり高額で落札していただけるようになりました。

でも、それが逆に申し訳なく、何かいい方法がないかな~
と思っていた時に、ネットショップシステムの「おちゃのこネット」と
出会い、そして、ショップをオープンすることになりました。

ショップを開設して12年。
細々とやって来た中には、全く作れなかった時期もありました。
でも、とにもかくにも続けてこれたのは、まずはお客様の存在。
お顔を拝見しなくても、直接お話出来なくても、そこには必ずいらっしゃる。
お求めいただける皆様を想像しながら、お品物を送り出す喜び。
感謝と嬉しさが続けられる第一の理由です。

そして、もう1つは・・・リカちゃんキャッスルの社長さんのお言葉。
ずっとずっと前、リカちゃんキャッスルのイベントにディーラー参加した時、
他のディーラーさんに社長さんが「とにかく続けることですよ。」と
おっしゃっていた一言を聞いたから。
その方は「ドール服が売れない」とご相談をなさっていた様子でした。
その時の社長さんの「続けることですよ。」という言葉の調子に、
社長さんのドールが売れなかった時のご苦労や、悩み、
そういった長い経験に基づいたものを伺ったような気がしたのです。

友達から「ドール服なんてやめて、子どもに関わる仕事をしたほうがいいよ。」
と言われたことがあります。
「そのほうが意味がある。」とも。
(けして彼女は、ドール服作りをそしるつもりで言ったのではないことは解っています)
子どもと関わる仕事がしたいといのうが、若い時の夢でした。
そして、そのチャンスもありました。
だから、友達から、そういわれた時は、とても考えました。
そして、同時に落ち込みました。
自分のやっている事は、趣味の世界でしかないのかな、と。
でも、そんな時に、お客様の「元気が出ます。」
「嬉しかったです。」「ねずみさんのOFを着たドールに癒されます。」
という言葉をいただいて、
やっぱり続けよう、と思ったのです。

ドールの趣味を離れた方や、卒業された方が、
いつ戻って来ても「ねずみの仕立てや」がそこにあるように。
小さなお客様が、いつかまた、お母様になってドールに出会ったときにも、
まだ「ねずみの仕立てや」がそこにあるように。
ずっとずっと続けられるといいな、と思うねずみです。