不思議な体験

皆様は怪奇現象といったことについて、
経験なさった事はおありでしょうか。

ねずみは全くそんな気はないのですが、
時々「ん?ここは何かが違う。」と思うことがあります。
これは幼い頃からで、何がどうとは言えないのですが、
何かが違う、時々そう感じます。
花の香りがふと漂ってきて「あ」と思うような感覚。
幼い頃からなので、余り気にしたことはありません。
嫌だと思ったことも、変だと思ったこともないのですが、
確かに「ここは何かが違う。」という感覚があります。

それが何かはちっとも気にしていませんでしたし、
人にも言ったことはないのですが、
今から35年前の19歳の時、車で始めて通った道の峠の古家を見た時、
「ん?ここは何かが違う。」とつい口に出して言ってしまったことがありました。
そうしたら、連れてきてくれた人が
「あそこは昔、一家惨殺事件があったとこだよ。」と言われて
えぇ・・となったことがありました。
それから、そう感じるところでは心の中で
「ここで何かあったのなら、
その方々が今は穏やかでありますように」と祈るようになりました。
でも、その時いた広島なんて、それこそ原爆でたくさんの方がなくなっていますし、
今でも人が亡くなったところだから「何かが違う」と感じるとは思っていないです。

そのねずみですが、一度だけとても不思議な体験をしたことがあります。
子ねずみ妹を妊娠している時、
ねずみは水疱瘡にかかってしまいました。
妊娠中ということと、私が持病を持っていることで薬が使えず、
どんどん具合が悪くなってしまい、
どうしたことが肝臓がやられたことで、緊急でICUに入ったことがありました。
その後、個室の部屋に移されたのですが、その夜。

外は風が強く、窓から見える遠くの竹林が
ひどく揺れているのが見えました。
とっても苦しくて「あ~これで終わっちゃうのかなぁ。」と
ぼんやりと思ったことを覚えています。
水が飲みたくても、一人で立つことも出来ず、
なぜかナースコールを押すことも出来ず、
ただ、その激しく揺れる竹林を見ているだけしか出来ませんでした。

隣の部屋にも苦しむ方がいるらしく、
ずっとガタガタとベット柵を揺らすような音がしていました。
「うー。うー。」という苦しむ声に
自分の事はさておき「大丈夫かなぁ・・。」
「看護師さん、来ないのかなぁ・・。」と、心が痛みました。
それは本当に大きな声と物音で、ずっと聞こえていました。

すると、突然
教育実習に行ったときにお世話になった担任の先生の声が
「○○(ねずみの本名)!死んではダメだ。」とハッキリ聞こえました。
「え?○○先生?どうしてここに?」と思いましたが、
なぜか、不思議ともなんとも思わず。

翌朝、風はすっかり静まり、穏やかな朝が明けました。
明け方、部屋に来た看護師さんに
「隣の方は大丈夫でしたか?」と聞きましたら、
「お隣は空き部屋ですよ。」と言われてビックリ。
「だってずっとガタガタ言ってましたよ。苦しそうにうなっておられて・・。」
と言いましたら「風でしょう。」と一蹴されてしまいました。

確かに声もガタガタも聞こえていました。
そして、先生の声もハッキリ聞こえました。
ちなみに、その時、先生はガンでお亡くなりになっておられました。

それが何かは解りませんが、
いまでも、とても不思議に思う出来事です。