ユダヤ人と私

と言う題の記録映画を観てきました。

アウシュビッツを始め4つの収容所に入った
ユダヤ人のマルコ・ファインゴルトという方の
106歳の時の証言記録映画です。
岩波ホールという落ち着いた?映画ばかりを放映する映画館で
やっているのを知っていたのですが、
たまたま、子ねずみ妹に「行く?」と聞いたら
「行きたい!」というので、一緒に行ってきました。

2時間にわたり、
ファインゴルトさんの一生が本人の映像で語られています。
貧しいながら、小さい頃から青年期までの普通の生活。
ある日オーストリアがナチス政権に一変してからの生活。
そして、ナチス崩壊後の生活。

今だから全容がわかるけれど、
その当時、そこにいた人々は、ただ必死で毎日を生きるしかなく、
その中で、生きることを諦めながらも、死ぬことを選べる状況にもなく、
でも奥底に残る「生きる」「諦めない」という力を残していることに、
ただただ、人の奥深さを感じました。

一言では言えませんが、
一言で敢えていうならば「戦争は悲惨」ということです。
「飢えさせる」という作戦をとったナチス。
当時の戦時ニュースなども交えた映像には、
これが遠い過去の事ではない、つい最近の事なのだと思うことが出来ました。

若い子ねずみ妹はどう感じたでしょうか。
特にコメントはなく、私も尋ねませんでしたが、
きっと思うことはたくさんあったでしょう。

マルコ・ファインゴルトさんは、
107歳で2019年にお亡くなりになったそうです。
きっとアウシュビッツで別れたお兄さんと会っていらっしゃるでしょう。
ご冥福を心からお祈り申し上げます。
これからも、若い人々に、映画の中で語り続けてくださいますように。