二十歳の集い(成人の日)

初めて店長日記に登場した時は小学一年生だった子ねずみ妹。
おかげさまで二十歳の集いの日を迎えました。

昔は成人の日と言いましたが、
今は18歳から成人扱いになり、
8月に誕生日を迎えて二十歳になったので、
すっかり成人でお酒も嗜む大人。
投票に際しても私と違って十分な調査をし、
ハードなスケジュールもこなし、
最近では、ねずみの振る舞いを注意するくらい
しっかりした娘となりましたが、
まだまだ、うちでは甘えん坊の一面も見せてくれています。

そんな子ねずみ妹ですが、
私としては成人の日に振袖を着せて、
写真の1枚も撮りたいなという気持ちはありました。
2年前くらいから、振袖を見に行ったり、
貸衣装などのパンフもいただいたりしたのですが、
(我が家には何故か振袖のDMは全く来ず)
当の本人が余り乗り気ではなく。

気に入った振袖もないようで、
皆と同じというのと、お金がかかるということを大変に嫌がり、
(常々、高額な学費を気にしております)
自分で着物を仕立てると言い出す始末。
結局、着物の仕立ては難しそうだと言い、
自分でデザインしたワンピースを仕立てることになりました。
いや、物作りの人って怖い。
ねずみが二十歳の時には、そんなこと考えたこともなかったです。

いつもとても忙しい子ねずみ妹。
本当に仕立てるのかなと黙って様子を見ていたら、
冬休みに入り、布を買い、デザインを起こし、
一気に取り掛かり始めました。

彼女の思っている型は、少し難しく一部変更となりましたが、
仮縫いと型紙起こしはねずみと共同で、
ファスナーつけとパニエの制作はねずみ、
後は、全て子ねずみ妹が縫いました。

生地はベロア、胸元に大きなリボン
袖はバルーンスリーブにカフスをほんの少し長めに、
「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」「謙虚な美徳」を
花言葉とする赤い椿をあしらい、
袖とリボンにはシルバーのパールを一つ一つ手縫いでつけていました。

そうして出来上がったワンピース、
本人に合わせて作っただけあって、
ピッタリと合い、良く似合っていました。

振袖もいいけれど、こういう二十歳の集いの日もいい、というか、
こういうスタイルもあるんだな、と素直に驚きました。

一生の素敵な思い出となるでしょう。
振袖であっても、自作のワンピースであっても、
そんなハレの装いなど何もなくても、
自分の心に残る宝物の日になれば、
それに代わるものなどないように思います。

これからは、難しい世の中になりそうな感じで、
今の若い人には、どんな大変さがあるかと思うと、
力を合わせて頑張って欲しいと願わずにはいられません。
どうぞ、若い人々に希望と幸せに満ちた平和な世の中でありますように。
そう祈る、ねずみです。