老後生活その後

連れねずみ君が退職して半年。
だいぶ、いつも一緒に生活にも慣れてきました。

連れねずみ君、
朝のお散歩が日課なので、朝早く一人で出かけます。
私も起きていれば一緒についていくのですが、
子ねずみ達がバイトや学校などで出かけなくてはならない時は、
準備があるので一緒には行きません。
それに、今は早朝でも暑いので無理せず行かないことにしています。

私が散歩に出るときは、
連れねずみ君は二回目であってもついてきます。
動くことが好きなのか、一緒に出歩きたいのか。
私が一人で出かけていても、後から追いかけてくるくらいです。

お買い物は連れねずみ君が必ずついてきます(笑)
どこに行くにも一緒と言う感じなので、
そのうちご近所でも評判になってしまうかも。
だけど、重い荷物を持ってくれるので、とても助かっています。

でも・・必然的に一人の時間が減りました。

先日、たまたま買いそびれたものがあって、
急ぎ一人でスーパーに行ったのですが、
空を見上げて「あぁ、久しぶりに空を一人で見た」と思いました。

そう、そういう時間が幼い頃から多かったねずみ。
ただ、空をぼんやり見て、飛行機の姿を見つけ、
その辺の草花を見て、すれ違うワンちゃんや、鳥を見て、
それは、私の心の泉を満たす優しい雨のようなもの。
そして、それは何ものにも代えがたい大切な時間。

大切な夫だからこそ、一緒にいれば、やはり夫と向き合います。
一人で空を見上げていたら「どうしたの?」と聞かれるので、
ぼんやり空を見上げることはしません。
第一「どうもしないけれど空を見ていたい」というだけの理由です。
一緒に歩いているのに、たまたま見つけた小さな花を見る為に
しゃがみ込むことは出来ません。
そういうことが出来なくなって、
少しずつ、自分の心の泉が干上がっていくのを感じています。

でも、いつか夫とは死に別れる日がやってきます。
そして、その時後悔するのは嫌だから。
髪を切るとか、お友達と会うとか、夫がついてこない用事の
その途中で一人時間を持つようにして、
折り合いをつける方法を模索する毎日です。