アンデスの染織展

ツイッター(X)にも少し述べたのですが、
今日は子ねずみ妹の通う大学の併設美術館で開催されている
「アンデスの染織展」を見に行って参りました。

というのも、いつも、子ねずみ妹が
履修している服飾史の授業の話を私にしてくれるのですが、
それが大変に面白くて。
アンデス文明の頃、紀元前の織物の話も聞いていて、
是非、これはいつか実物を見たいと思っていました。
(授業では、貴重な織物もケースなしで実際に間近に見られるのだそうで、
写真撮影も一部可になっていて、羨ましい限りです。
資料は保存に差しさわりのないように厳重に管理されているとのことで、
授業でも、織物に触ったりはもちろん出来ず、
撮影などでも、フラッシュなどで傷めないように注意されるとのことでした。)

実際、およそ2200年前の織物を見て、本当に驚きました。
とても繊細な織で、デザインも細かく、色も美しく。
その時代、まだ文字もなかったというのに、
繰り返しその小さなパターンを同じように、どうやって織ったのでしょう。
いうなれば、柄のあるミサンガが生地になっているような感じ。
それくらい細かい織物だったのです。

デザインされているものは、ハチドリだったり獣神だったり、
蛇に顔がついているものだったり。
存在する生き物ばかりではなく、
実際には、存在しない生き物(神様?)もデザインして織物にするという行為に、
人間の想像力の凄さを感じました。

その当時、織物を切るという行為は余り好まれなかったそうで、
そのため、端は房で終わるようになっていました。
それも、なかなかにしゃれた感じがしました。

まだ文字もなかった時代。
文字はなくとも、絵を織物で表現することがなされていて、
人間ってやっぱり、何かそういうものを創らなくてはいられない生き物なんだな、
今も昔もそういう部分は少しも変っていないのかも知れない、
と思いました。

さて、楽しい美術館を後にして、
いつもはバスで最寄り駅まで戻るのですが、
ウォーキングがてら歩きますか・・・と歩いたところ、
学校から最寄り駅まで1時間15分かかりました。
いやいやいや・・・遠すぎでしょ。
それから電車で1時間30分。
帰宅したころには、すっかり日も暮れて、
毎日通っている子ねずみ妹、ホントに凄いな・・と思った1日でした。

今は能や狂言の面や衣装について習っているとのこと。
あぁ・・こちらも実物を見てみたいものです。